「外国人スタッフを雇いたいが、寮の家賃はいくら徴収するのが妥当か?」
「住み込みで働いてもらう際、生活備品はどこまで会社が用意すべき?」
地方のホテルや旅館にとって、外国人スタッフの受け入れは「住環境の整備」とセットです。特に特定技能などの外国人材にとって、寮は単なる寝泊まりの場ではなく、日本での生活の基盤そのもの。ここでの満足度が、定着率に直結すると言っても過言ではありません。
今回は、総務担当者が知っておくべき寮費の相場と、トラブルを防ぐための環境整備のポイントを解説します。
1. 外国人スタッフの寮費(家賃)の相場

結論から言うと、地方のホテル・旅館における寮費の相場は、光熱費込みで月額 1.5万円 〜 3万円程度です。
「安すぎるのでは?」と感じるかもしれませんが、これには理由があります。彼らは母国の家族への仕送りを目的としていることが多く、手取り額を非常に重視します。都市部のワンルームマンションのような家賃(5〜6万円)を設定してしまうと、採用力で他社に負けてしまうリスクがあります。
家賃設定の注意点(法的なルール)
- 実費を超えてはならない: 会社が周辺相場より高い家賃を設定し、そこから利益を得ることは禁止されています。
- 控除の合意: 給与から寮費を天引きする場合、必ず「労使協定」を締結し、本人に金額を明示した上での合意(署名)が必要です。
2. どこまで用意する?必須となる「生活備品」リスト

外国人スタッフ(特に海外から入国するケース)は、スーツケース一つでやってきます。入居したその日から生活ができる環境を整えておくのが一般的です。
| カテゴリー | 具体的なアイテム |
|---|---|
| 大型家電 | 冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器(必須)、エアコン |
| 寝具・家具 | 布団セット、カーテン、収納棚、テーブル |
| 通信環境 | Wi-Fi(最優先事項。これがないと離職に繋がります) |
| 消耗品(初回のみ) | トイレットペーパー、洗剤、シャンプー、最低限の調理器具 |
3. トラブルを防ぐ寮運営の「3つの鉄則」

文化や生活習慣が異なるスタッフが共同生活を送る場合、事前のルール作りが命です。
① 「ゴミ出し」は徹底的にビジュアル化
日本の複雑なゴミ分別は、彼らにとって最大の難関です。言葉だけでなく、「実際のゴミ(ペットボトルや空き缶)を貼り付けた掲示板」をゴミ置き場に設置するのが効果的です。
② キッチンと騒音のルール
母国の家族とのビデオ通話は時差の関係で深夜になりがちです。「22時以降はイヤホンを使用する」などのルールをあらかじめ設けます。
③ 定期的な「訪問チェック」
プライバシーには配慮しつつ、月1回程度は「困ったことはない?」と部屋の様子を確認しましょう。設備の故障を早期発見するためにも有効です。
4. 「借り上げ社宅」か「自社保有寮」か?

最近では、「空き家」をリノベーションしてシェアハウス型の寮にする施設も増えています。初期投資を抑えつつ、スタッフ同士のコミュニティ形成を促せるため、孤独感による離職防止に効果的です。
5. まとめ:寮は「最強の福利厚生」になる
「ただの寝る場所」と考えるか、「安心して働ける基盤」と考えるか。その差が、スタッフの表情とサービスに現れます。
「近隣にいい物件がない」「寮のルールを多言語で作ってほしい」
そんな総務担当者様。弊社では、人材のご紹介だけでなく、宿泊施設向けの「寮運営マニュアル(多言語版)」の提供や、周辺物件の選定アドバイスも行っております。スタッフが「ここでずっと暮らしたい」と思える環境作り、一緒に始めませんか?



